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ビル・ジョイの冒険―ネットワークをコンピュータにした人々

ビル・ジョイの冒険―ネットワークをコンピュータにした人々
岩山 知三郎
ビル・ジョイの冒険―ネットワークをコンピュータにした人々
定価: ¥ 4,200
販売価格:
人気ランキング: 206854位
おすすめ度:
発売日: 2001-02
発売元: コンピュータエージ社
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「ネットワークをコンピュータにした人々」が本書のサブタイトルである。インターネットの時代に、何をいまさらと思う人がいるかもしれないが、コンピュータをネットワークでつなぐということ自体、自然の成り行きでなったことではない。「The Network Is The Computer」(80年代のサン・マイクロシステムズの標語)という概念を提唱し、そのための技術を開発した一群の人々の努力のおかげであった。その1人が、サンのチーフ・サイエンティストとして名高いビル・ジョイである。 ビル・ジョイは80年代にインターネット・プロトコルとUNIXを結びつけ、分散コンピューティングに不可欠なファイル共有システムNFSを開発、さらに90年には、「ノマディック・コンピューティング」という考え方を世界に示して、単体としてでなく、ネットワーク化されたコンピュータの群が協業しあう21世紀の基盤技術に道を開いた。いまiモード携帯電話にまで搭載されるようになったJavaや、家電製品を相互につなぐJiniなどの考え方は、この時代のジョイや、彼と共にサンの研究所に集ったサイエンティストたちに、その思想的淵源がある。 ジョイが描いたノマディック・コンピューティングとは、ちょっとしたプログラムが載る軽量のデバイスを人々が身につけ、それを使って家庭でも車の中でも自由にインターネットを利用しながら、情報をデザインしていく世界であった。それがいまようやく現実のものになろうとしている。本書では80年代から現在、そして今後に至るコンピュータ・ネットワーク革命の流れを、それを生み出した人々に焦点を絞って明らかにしようとした。膨大なインタビューを通して、彼らの功績をコンピュータ産業史の中に正当に位置づけた労作といえる。情報技術の発展に向けた人類の飽くなき挑戦の物語として読めば、感動はさらに深いものになるはずだ。(広重隆樹)

ジャーナリストらしい力作
本書は「オブジェクト指向を完成に導いてきた、冒険者たちのストーリー」(前書き)であり、ビル・ジョイを中心とするソフトウェア研究者やエンジニアに丹念で膨大なインタビューを重ねた記録です。日本人のジャーナリストが現地取材によって、Java、Jini、XML、Linuxといった大きな影響力を持つようになったソフトウェアの開発経緯の詳細を明らかにした力作と言えるでしょう。 しかし、それは本書の魅力の一部に過ぎません。ビル・ジョイを「天才的なプログラマー」として描くのではなく、起源となった技術に関与した人々を語り、ビル・ジョイがそれらの優秀な人々といかに連携し力を結集させたかに焦点を当て、そしてマクネリが彼の壮大な構想を資金面から支援した点を指摘します。つまり、研究開発の歴史と思想に重きを置き、そこに参画した人々の連結を明らかにするという姿勢で貫かれているわけです。 個人のサクセス・ストーリーに対する著者の批判的視点が本書の内容を豊かで厚みのあるものにしていると、私には感じられます。

大作、力作、そして必読の書
SUNのファウンダーの一人であるビル・ジョイというスーパースターを主軸に、 ・ネットワークとは何か? ・オブジェクトとは何か? なぜ重要か? ・JAVA,JINIはいかなる背景から発想されたか? ・今後システムはどう進化していくのか?
などという重要な設問に対して、非常に明快に丁寧に解説されています。ある意味ではコンピュータの技術書、歴史書であり、同時に哲学書、思想書でもあります。
私も仕事の関係で、ビル・ジョイとは数回直接お会いしましたが、一企業を超えた素晴らしい才能の持ち主であるという印象です。そのスケールの大きなビルのイメージが実に的確に描かれていると思います。いずれにせよ、IT産業にかかわるすべての人に読んでもらいたい本であり、一担当者からトップにいたる人々がそれぞれの立場でじっくり考察すべきよいタイミングであります。特に次世代を担う若者には必読の書です。 しかも日本の企業の人間にとって多くの問題が提起されていますが、自信と誇りを持って挑戦していきましょう。。

IT革命には哲学が必要と気づかせてくれる本
本書は、「オブジェクト指向」という概念がどのようにして生まれ、どのように発展して今日のような姿になったのかを記した本である。特に、「UNIXの神様」と呼ばれ、サン・マイクロシステムズの創業メンバーの一人であるビル・ジョイという人物を物語の中心に据え、オブジェクト指向に直接的、間接的に関連のあるその他の人たちの業績についてもとりあげている。
コンピュータについて語る時は、技術的なことに話題がどうしても偏ってしまうが、本来最も大切なのは、「哲学」である。今のところは、「IT革命」と言っても表面的な現象ばかりが強調されているだけに、技術者であると同時に哲学者でもある人物たちについて触れ、哲学の重要性に気づかせてくれる本書の出版の意義は深いと思う。

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