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インターネットは「僕ら」を幸せにしたか?―情報化がもたらした「リスクヘッジ社会」の行方

インターネットは「僕ら」を幸せにしたか?―情報化がもたらした「リスクヘッジ社会」の行方
森 健
インターネットは「僕ら」を幸せにしたか?―情報化がもたらした「リスクヘッジ社会」の行方
定価: ¥ 1,680
販売価格: ¥ 1,680
人気ランキング: 58784位
おすすめ度:
発売日: 2005-08
発売元: アスペクト
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本人自体が熟知してる
こういった類の本は、心理学者のおばちゃんが精神論を語って批判することが多い。しかし、この本は著者自体がインターネットについて熟知されており、比較的、客観的に書かれている。インターネットに疎い人でもわかりやすく書いてあるので読みやすいと思う。

ITに依存することへの危機感を感じたら・・・
インターネットや電子メールといった便利なツールが急速に普及する中、僕たちの依存度も急激に高まっていく・・・そんな危機感を感じる中でこの本にはとてもリアリティを感じました。

「バカとハサミは使いよう」という言葉がありますが、どうすれば「IT」というツールで怪我をせずに有効に使えるか?を考える上でとても重要な一冊だと思います。

「神の見えざる手」に任せておくわけにはいかない
 インターネットの普及のおかげで便利になったことの代表選手は電子メールです。しかし、電子メールは本当にコミュニケーションを改善しているでしょうか。隣の席に座っている人と言葉も交わさずにメールを送るような人が増えた。という、対面コミュニケーション能力の低下を心配する声があります。
 また、到着したメールにすぐにレスポンスしなければならない風潮は、現代人をますますせわしなくさせている、と著者は指摘しています。

 恐ろしいのは、個人の情報がネット上を一人歩きすることと、監視カメラの普及が結びつくことです。
 スピルバーグ監督、トム・クルーズ主演の映画『マイノリティ・リポート』で描かれた未来社会は息苦しいものでした。
 この映画で描かれた恐ろしい監視社会は決して遠い将来のことでなく、最近の顔認証技術と監視カメラを組み合わせることにより、あらゆる人の行動記録をサーチできる社会が目前に迫っています。
 このままテロ撲滅を旗印にした権力の暴走を許すと、監視され、環境に従順に従うという性癖が身につき、主体性ある意志決定が奪われていきます。
 ひいては全体主義への盲目的な追従をも可能にし、衆愚政治や全体政治をも誘発する可能性すらある。
 ……という著者の主張は、深刻に考えすぎた結論なのでしょうか。

 『国富論』でアダム・スミスは、「神の見えざる手」に任せておけば良い、と言いました。
 この資本主義の論拠を現在のネットに応用すれば、
  各自が好きに技術を利用していく中で、多様な情報技術が自然に発展し、
  それが結果的に全体への利益へと貢献するような流れになる
 と読むことはできます。

 著者は、決して楽観していません。次のように結論します。
 導かれている「見えざる手」が、どちらに向いているのか、いまを生きる私たちが考えなければならないのだ、と。

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